ビギナーの不安を取り除く接客術

ついに≪令和≫の時代が始まりました。
市場では新元号を象った様々な記念スイーツが販売される等
さながらお正月のような賑わいですが、新時代の到来に刺激を受け
何か新しいことに挑戦したいと考える消費者が増えることが予想されます。

今回は、はじめてのことに挑戦する際の消費者心理と
その消費者の背中を押す接客術を紐解きます。

■はじめての経験に伴うネガティブ要素

どんなプロでもはじめての瞬間があるものですが
はじめての○○と言えば、わたしが真っ先に思い浮かべたのが「はじめてのおつかい」です。

小さな子供が親御さんから依頼されたおつかいという任務を
懸命に遂行するテレビ番組ですが、1991年の放映以来28年も続く長寿番組です。

この番組の最大の魅力は子供たちがおつかいに奮闘するかわいらしさと言えますが
大人目線で考えた場合、「緊張の緩和」も魅力の一つに挙げられます。

例えば近所のスーパーで牛乳と卵を買ってきてと頼まれたとしましょう。

小さな子供の場合、一人で外出するのは非常に心細く、いざスーパーに着いても
家族以外の方とのコミュニケーションは不安と緊張の連続です。
さらに、必要なものを間違えずに購入するのも至難の業でしょう。

これは大人にも同様のことが言えますが、はじめてのことに挑戦をする場合
やはり「不安」や「緊張」と言ったネガティブな感情が少なからず生じるものです。

はじめてのおつかいに挑戦する子供にいつの間にか自身を投影しながら見ていると
まわりの大人に助けられ、なんとか任務を遂行し家族の待つ家に戻った時
安心感や達成感から思わず笑みがこぼれます。
これが、はじめての経験における「緊張の緩和」という心理状態です。

では大人になった今、消費者が挑戦する『はじめてのこと』とは
どのようなものがあるでしょうか。

その一つに、海外旅行やキャンプ等の『趣味』
また、一人暮らしや婚活、結婚や出産等の『ライフイベント』が挙げられます。

これらに挑戦する上で共通しているのが『事前準備』です。
もちろん周りの人の声を参考にすることもありますが
WEBが普及した今、何か新しいことに挑戦する際には
必ずと言っていいほど下調べを行い情報収集するものです。

■情報収集フェーズをフル活用

例えば「今年の夏はキャンプに挑戦しよう!」と意気込み、情報収集を開始したとしましょう。

アウトドアグッズを扱うサイトに辿り着き、キャンプに欠かせないテントを網羅していますが
キャンプではテント以外に何があると便利なのかがイマイチよく分かりません。

そんな時にあると嬉しいのが「ビギナーコンテンツ」の存在です。

「はじめてのキャンプ」と称した特集ページを制作し、簡単に組み立てられるテントや
キャンプ時にあると便利なランタン等の小物
屋外で調理しやすい食事レシピ等の役立ち情報を掲載することで
はじめてのキャンプへの不安が少なからず払しょくされ
前向きな気持ちで挑戦することでしょう。

また、はじめての挑戦時には、消費者はできるだけ多くの情報を集めようとしますが
中には、はじめてでもより高みを目指したいと困難な道を選ぶ消費者も少なからずいます。

そのため「ビギナーコンテンツ」と同様に「上級者向け」のアイテムを集めたコンテンツも制作し
各ページに遷移させることで、消費者のプライドをくすぐる接客が可能です。

大切なのは不安を払しょくする安心感の訴求。
より多くの情報を見せることで信頼感に繋がりますので、積極的に取り入れましょう。

消費者心理をくすぐる接客ではじめての挑戦を応援しよう!