プレミアムフライデーの攻略法

2月24日からスタートしたプレミアムフライデー。

初回における実施企業の割合は約2.5%となり
日本特有の「世間の反応を考慮しながら判断する」という気質がモロに出た結果となりました。

全ての業種が実行するにはいささか問題がある取り組みですが
特に20代・30代の若年層は肯定的な捉え方をしており
今後は様々な業態でのサービス合戦が繰り広げられることが予想されます。

毎月必ず巡ってくるため、サービスを受ける側としてはもちろん
店舗側としても独自のアイディアや施策を試すには持ってこいのタイミングと言えるでしょう。
そこで開始早々の今からできるとっておきの攻略法を伝授します。

■消費者ニーズを見極める

そもそもこの施策は「個人消費の増加に伴い経済効果が高まる」ことを期待してスタートしたものとなりますが、
仕事を早く終えた消費者は一体どのように過ごしたいと考えているのでしょうか。

外食や買い物等の直接的且つ物質的な消費に繋がる行為を想像しましたが、
一番多く挙がった意見は「自宅で過ごす」となり、約50%と半数に上ります。

次いで食事や買い物がありますが、美容院や運動等のボディメンテナンス需要もあり様々なニーズが伺えます。
今後さらに多くの業態が参入することで消費行動が高まり、
本来の実施目的とされる経済効果が生まれる可能性も充分ありますがまだ少し先の話になりそうです。

そこで「自宅で過ごす」と答えた方のしたいことを紐解き
そこから消費行動を予測していきましょう。

例えば「テレビやDVD観賞」「ゴロゴロする・寝る」と答えた方は
休息やリラックスを求める「のんびり需要」が伺えます。
その一方で「部屋の掃除・洗濯等の家事をする」「時間をかけた料理をする」と答えた方もおり、
体を動かしながら時間を使おうとする「てきぱき需要」も伺えます。

このように大きく分けると2つの行動パターンが見えてきますが
上記は思いがけない消費行動が起こる可能性を秘めています。

例えばイベントとして何度か繰り返された後に、
自宅での時間をもっと有意義にするにはどうしたら良いかを考えるようになります。

その中で、「ゴロゴロする・寝る」と答えた方は更にリラックスするために、
上質な枕やクッション、布団を求める可能性があります。

また「部屋の掃除・洗濯等の家事をする」と答えた方は
部屋の模様替えを行う可能性が高く、新しい家具や家電、スリッパや雑貨等を求める可能性があるでしょう。

もちろん自宅に居るということは必然的にECサイトを利用した消費が多くなることが考えられますので、
こういった消費行動パターンをいくつも予測し、自店が扱う商品を積極的に仕掛ける準備をすることが大切です。

■年間計画で抜かりなく

店舗運営にあたって年間計画の策定は必須となりますが
プレミアムフライデーの仕掛けにももちろん大切な要素です。

カレンダーを見れば一目瞭然ですが、
毎月最終週の金曜日が実施日、
日本企業における給料日で最も多いのは25日であり、
2月以降は11月を除けば全て給料日後が実施日となるため消費が大いに期待できます。

例えば4月を見てみると28日が実施日となり、
29日が土曜日となるため大型連休に突入する方へ向けたアプローチが可能ですので、
旅行やアウトドアレジャー等の屋外イベント需要に備えた仕掛けを考えましょう。

さらに10月を見てみると27日が実施日となり、31日のハロウィンが月曜日なことから、
前倒しでパーティーを行う可能性も高く、コスプレグッズや調理器具が売れることが想定できますので
翌日、翌々日には商品が届くような配送設定を行い消費者ニーズに応えましょう。

その際はプレミアムフライデーと大々的に銘打ったバナーを設置し、商品ページへ誘導しましょう。
ここで重要なのは「商品をどのような人に向けてアプローチするか」です。

もちろん現在大多数を占める自宅で過ごす方へ向けたアプローチも大切ですが、
美容院や運動等のボディメンテナンス需要も夏季に向けて伸びることが期待できますので、
「自宅でトリートメント」「簡単ボディケア」等の複合的なキーワードでの訴求を行い、取りこぼしを防ぎましょう。

また毎月実施されることから季節イベントとの相性も良く
抱き合わせ購入に繋がることも期待できる
ので、自店の商品ラインナップを今一度見返し、
通常の年間計画と共にプレミアムフライデーの実施日も含めた販促計画を立てましょう。

市場規模がまだ少ないからこそチャレンジすることで発見がありますので、
今からどんどんアイディアを練って自店の商品を世に送り出しましょう。

消費者ニーズを見極めてイベントを楽しもう!