欲求から紐解く購買心理

消費者が商品を購入する際、何らかの感情が影響し購入を決断します。

販売側としては、上記を知り、その動きに沿った施策を行うことが
売り上げアップの近道と言えるでしょう。

そこで、消費者が購入を決断する際に抱く感情とは何か紐解いてみましょう。

■理想の奥に隠された「本当の欲求」を見極める

人間が持つ欲求については諸説ありますが、
最もポピュラーなのがマズローの欲求五段階説でしょう。
人間の欲求を大きく5つに分け、一番下位の生理的欲求から上に行くほど
感情に左右された人間的な欲求になるというモデルです。

5つの欲求は「生理的欲求」「安全の欲求」「所属と愛の欲求」「承認欲求」
「自己実現の欲求」として分類されます。
上記はあくまでも一説ではありますが、購入を決断する際に多くの消費者が抱く感情です。

その中でも、昨今のSNS普及とともに大きく取り上げられるようになった
「承認欲求」にスポットをあてます。
これは「人から認められたい」「称賛を浴びたい」というような欲求のことですが
自分で自分を承認する、すなわち自信を持つという感情とも言えます。
SNSという観点からすると、だれかと繋がることで愛を感じたいという
「所属と愛の欲求」も影響があります。

では、人に認めてもらうため、もしくは自分を認めるために
消費者はどのような購買行動を起こすのか?

例えば高級な服やアクセサリー等を身につけることや家や車等の高価な商品を購入することもその一つですがなかなか市場に出回らないレアな商品を手に入れることも相当します。
もちろんその商品が本当に欲しくて購入するケースもありますが、その心の奥には「商品を購入した証拠画像をSNS経由で投稿したい」「こんな高価な商品を手に入れられることがステイタス」という自己の感情を満たす事が根底にあるのかもしれません。

日本にフォーカスすると、幼少の頃からの集団生活や制服文化の影響もあり、
周りと違うことをすると目立ってしまうため、誰もが持っているような標準的なものが
好まれやすい傾向にありましたが、時代の流れと共に購入理由も変わりつつあります。

あえて人と違うことを強調し公にすることで満たされる感情は
これまでの日本にはない真逆の心理と言えるでしょう。

■欲求をくすぐる仕掛け

特にSNS経由での投稿を念頭に置いた場合、トレンド感のある商品やアパレルなど個性やセンスが問われる商材が注目されます。
この欲求を満たす効果的な施策として「メディア掲載」「女優の●●愛用」「ランキング1位」等のキャッチコピーが挙げられます。

もちろん実績がない虚偽の表現はNGですが、第三者から認められ自慢できる条件として充分効果的ですので商品名やバナー等にふんだんに使用し、消費者を煽り購買意欲を向上させましょう。

また、消費者は感情を満たせるものを探しながらも、
次の段階として自身の理想的な姿に近づけるものに興味を示します。
そこで抱く感情が「自己実現の欲求」です。

これは自分の能力を最大限に発揮し、理想の自分になりたいという欲求を指します。

スキルアップすると、さらに上を目指したくなるのがこの自己実現の欲求となり
通信講座・教材・書籍等を購入する際にはこの感情が大きく影響しています。

この欲求を満たす効果的な施策として「期間設定」「利用者の声」等の
未来を描ける表現が挙げられます。

理想の姿に近付くために必要な期間を設定し、
類似した条件下で利用する第三者のレビューをページ内に表記することが大切です。
その結果、消費者は自身の目標を再認識し、意識が高まり購入へ繋がるのです。

消費者心理を理解したスマートな施策を心がけよう!