戦略的に仕掛ける!リニューアルの極意

どんな店舗にもロングセラー商品がありますが、何らかのきっかけで売上が下がることがあります。
売上が下がる=競合にシェアを取られていると言えますが、主な要因は類似商品の登場や価格競争の影響です。

値下げやインセンティブ付与はしたくない!でも競合と差別化したい!
そんな時に頭をよぎるのがリニューアルです。
今回はリニューアルを行う目的と共に、最適なタイミングを伝授します。

リニューアルは目的意識が肝心

商品のリニューアル目的を端的に言うと、「今より更に良い状態にすること」です。
主なリニューアル要素は、素材や味等の「中身」と、見た目やパッケージ等の「外見」ですが、リニューアル前に目的を明確化することが重要です。

例えば、自店のロングセラー商品がどら焼きだとします。
商品は無添加を売りにしており、5個を1つの袋にまとめて、ロゴが印刷された簡素な箱に入れて販売しています。
片や類似商品を扱う競合は、個包装で5個入っており、花柄のおしゃれな箱にリボンを掛けて販売しています。

ここで、「外見を変えてイメージを刷新しよう!」と、箱のデザインをリニューアルするのは時期尚早です。
まずはお客様が求めていることを把握するために、競合の商品ページとレビューに目を通しましょう。

競合の商品と自店のロングセラー商品を照らし合わせることで、それぞれの商品に対するお客様の満足度と不満足度が把握できます。

競合の商品レビューに「個包装なので会社で配りやすかった」と書かれていた場合、1つの袋に5個まとめている自店の商品は、お客様のニーズにマッチしていないことが分かります。
「美味しいけど素材はイマイチ」と書かれていた場合、無添加を売りにしている自店の商品は、お客様のニーズにマッチしていることが分かります。

ロングセラー商品は売れ続けてきた歴史がありますが、長い期間を経て当初狙っていたターゲットと購入者層に乖離が生じている可能性があります。
今一度自店の商品の魅力とウィークポイントを分析し、どんなお客様に向けてアプローチするかを再認識した上でリニューアルに着手しましょう。

既存のファンを減らさないリニューアルとは?

円安の影響から賃上げが滞り、原材料や輸送費の高騰で商品の販売価格が上昇する昨今ですが、消費者のライフステージに変化が生じやすく、価値観が見直されやすい時こそリニューアルの好機です。

先述のどら焼きを例に挙げると、これまで自宅用に購入していたヘビーユーザーがコロナ禍で会えない家族や知人に向けてギフト用に購入する可能性を考えます。
素材へのこだわりは自家需要でもギフト需要でも魅力を感じられる要素ですが、ギフト用に購入する場合、贈る相手への気遣いが感じられる見た目が重要です。

自家需要なら1つの袋に5個まとめて入っていても簡素な箱に入っていても問題ないですが、ギフトの場合、食べるタイミングを選ばず保存しやすい個包装やデザイン性のある箱の方が評価されます。
これまでの購入者層が自家需要メインだった場合は、ギフト需要も視野に入れ包装と箱を見直すのが良いでしょう。
ただし、印象をガラッと変えるのではなく既存の世界観を残しながらリニューアルを行うのがベストです。

ターゲット層の年齢や路線を変更したい場合には大幅なリニューアルが必要ですが、費用面とお客様の心象に配慮した場合、何度も実施するのは困難です。
その点、商品を構成する素材や包装、箱のデザインだけを変えるプチリニューアルであれば、既存のお客様の声を反映した改良と捉えることができるため、回を重ねても支障はありません。

リニューアル実施後は、商品ページの刷新と共に、ニュース欄の更新、メルマガ配信、SNSでの発信を必ず行い、既存のお客様と新規のお客様へアプローチしましょう。

ロングセラー商品は商品力以外にも売れ続ける要素が多数あり、大量のレビューやメディア実績は、ロングセラーの賜物と言えます。
競合比較により露わになった自店の商品の不足要素を真摯に受け止め、持てる武器は活かしつつ改良を重ねましょう。

目的を明確化し、前向きなリニューアルを実施しよう!