今こそ商機!冷凍食品の魅力

近年、食のトレンドとして注目されている冷凍食品。
消費者が冷凍食品を購入する理由は様々ですが、手軽な日常食としてはもちろん、長期保存が可能なことからインスタント食品と共に非常食としての地位も確立しています。
今回は冷凍食品にスポットを当て、昨今のトレンドと消費者意識を紐解きます。

冷凍技術の進化が消費を後押し

長引くコロナ禍により、食材をまとめ買いすることや外食を避け自炊することが増えましたが、作った総菜が余った時や、肉や魚、食パン等の賞味期限が近くなった時、多くの消費者は食品を冷凍するでしょう。

しかし、解凍時に余分な水分が出てしまったり、冷凍焼けを起こして水分が抜け風味が落ちてしまったりと、家庭での冷凍には失敗が付き物です。

市販されている冷凍食品は「そもそも美味しくない」と言うレッテルを貼られていた時代もありましたが、近年の冷凍技術は凄まじいスピードで進化しています。

冷凍食品を大きく2つに分類すると、餃子やチャーハン等の『既に調理済みの商品』と、カット野菜等の『調理前の商品』となりますが、国内の冷凍食品ブームの火付け役は、2016年に1号店を青山にオープンしたフランス発祥の冷凍食品専門店ピカールです。

主に調理済みの食品を扱っており、当時からパンやスイーツ、肉料理等に定評がありますが、コロナ禍以降、一風変わった冷凍食品を扱うEC店舗が人気を博しています。

その代表例が冷凍ラーメンです。
これまでスーパーやコンビニでも取り扱いがありましたが、人気店を集めたサイトや自販機の普及により商圏が拡大し、実店舗で行列に並ぶことなく自宅で専門店の味を楽しめる便利さから需要が一気に高まりました。

ラーメン店は回転率が高いこともあり狭小スペースで営業する店舗が多く、密になる環境で食事をすることに抵抗を覚える昨今。
冷凍ラーメンの登場は、イートインを控える消費者にとっても、客足が減った店舗側にとってもWinWinと言えます。

効果的な冷凍保存の提案でフードロス削減

調理済み冷凍食品のバリエーションが増加し、味と品質が向上したことにより冷凍食品はサブでは無くメインディッシュとしても成立するようになりましたが、肉や魚等の冷凍食材にも技術革新が起きています。

2021年に1号店を横浜に出店した凍民フローズンは、最先端の急速冷凍機で凍らせた食品のみを扱っており、これまで冷凍で品質を保持するのが困難とされてきた海産物や肉に特に力を入れています。
解凍時に旨味成分であるドリップを出さず、鮮度が保たれた状態で保存できるのが特長です。

食品を冷凍することは簡単ですが、解凍後も美味しく食べられるか否かは冷凍の質にかかっていると言えます。
多くの消費者は賞味期限が近くなった時に慌てて冷凍庫に入れることがほとんどですが、そこで提案したいのが食品を冷凍する際の「下準備」です。

例えば肉や魚は購入時のトレーのままで冷凍せず、ラップにくるんで空気が入らない密閉保存袋に入れて冷凍することで鮮度を保ち、他の食品への臭い移りを防げます。
予め味を付けた状態で冷凍すると調理時間の短縮になります。
冷凍保存が可能な食品は意外と多く、しんなりしやすい葉物野菜や根菜類、カビが生えやすいチーズも実は冷凍保存が可能です。

家庭用の冷凍庫でも冷凍前のちょっとした工夫により失敗を回避できますが、ここで注意したいのが解凍方法と賞味期限です。
購入頂いた商品を解凍後も美味しく召し上がって頂けるよう、冷凍する際の下準備と併せてぺージ上に掲載しましょう。

冷凍食品の可能性は無限!時世を意識した提案で商機を掴もう!