消費者に商品を知ってもらう上で欠かせないのが商品名。
しかし、販売者が考えた商品名はどこか主観的であったり、好みや感覚で決められている場合が多いものです。
では消費者に興味を持ってもらえる商品名とはどのようなものなのか紐解いていきます。
■直感的に魅力をアピール
例えば商品の売り場は大型ショッピングサイト、ターゲットは女性としましょう。
自店と同じような商品を販売する競合店舗の商品がひしめく中で
消費者はたくさんの商品の中からより良い商品を購入したいと願い、目を凝らします。
特に女性は男性よりも「感覚」を大切に買い物をする傾向であり
商品選定をする上での魅力の一つとして捉えるのが商品名です。
そのため、商品の全体像が今一つ分かり辛い商品名の場合
商品の魅力が伝わらず目移りされてしまいます。
しかし商品を熟知している販売者にとっては、消費者に伝えたいことが溢れ
簡潔で直感的な商品名を考えるのは一苦労です。
では女性に刺さるネーミングとはどのようなものなのでしょうか?
例えばミルク味のアイスクリームを販売するとしましょう。
上記はとてもメジャーな商品ですが、ここで重要なのは
自店の商品と競合店舗の商品の「相違点」を洗い出すことです。
自店の商品特性が「国内に数頭しか居ない希少な乳牛の新鮮なミルクを使用している」だった場合
これらのことを訴求できる商品名にすることで、競合店舗との違いが明確になり
商品の全体像をイメージしやすくなるのです。
■ネーミングのコツは検索にあり
先程の商品特性を基に商品名につながるキーワードを考えてみましょう。
商品特性の「希少な乳牛の新鮮なミルク」に紐づくキーワードとして
なめらか、コクがある、甘い、濃厚…等が挙げられますが
一人で絞り出そうとすると限界があります。
そんな時に注目したいのがWEB上での検索です。
例えばWEB上で「ミルク アイスクリーム」と検索すると
ミルクとバニラとの違い、作り方等のサジェストキーワードが表示されます。
アイスクリームを検索している消費者が関心の高いワードを知ることができるのはもちろん
既に販売されている競合商品の商品名を事前に知ることができる等の利点があり
商品名を考える上で重要な要素なので、ぜひ利用しましょう。
検索から得られる重要な示唆は、自らが考えていた強みをユーザーが求めていないことを知ることです。
その商品特性を魅力に変換するにはどうすべきか、また商品特性のニーズに基づき
見直しを図り、新たな魅力にしていくかを決定する機会となることです。
複数のキーワードをある程度集めたら
商品特性と照らし合わせて具体的な商品名を考えていきましょう。
商品特性と魅力が合致するなら
「言葉を足す」「言葉を短縮する」「言葉同士をかけ合わせる」を基準にすると
競合他社の商品と被ることが少なく、オリジナリティのある商品名が生まれます。
自店の商品の魅力と消費者視点のワードを組み合わせた商品名は
主観や感覚で決めたものと比較するとその差は一目瞭然です。
商品名が決まったら商標審査を行い、商品名が使用できるかの最終確認を行いましょう。
愛される商品名とは、直感的な要素や語感の良し悪しだけではなく
商品が持つあらゆる魅力の集合体です。
視覚的な訴求としての商品画像のクオリティも重要ですが
商品名は消費者が人に伝える可能性が大きい「声の広告」と言えます。
自店の商品特性を十分に理解した上で
ぜひオリジナリティに溢れた商品名を付けましょう。
魅力を最大限にアピールした商品名を生み出そう!