新規顧客の引き上げ率や定期顧客の継続率に大きな影響を与えるのが同梱物。
メルマガとは違いお客様が直接手で触れることができるこの施策は、お客様と店舗の距離を縮め
お店をもっと好きになってもらいリピート購入を促すための大変重要な要素となります。
チラシやパンフレットを同梱するケースがよく見受けられますが
購入してくださったお客様の心に響き、満足度を上げる紙媒体とは
一体どのようなものなのでしょうか?
リピートは初回購入時が鍵
特に同梱物に力を入れるのは化粧品や健康食品等の単品商品をリピート購入させたいケースが多いですが
定期購入へ引き上げを図るために重要なのが初回購入時の同梱物です。
端的に言うと、届いた商品を必ず開封するからです。
開封するタイミングは様々ですが、メルマガやDMとは違い商品が中に入っているため
開封率は実質ほぼ100%です。
特に初回購入時はお客様の商品に対する期待や興味が高まっており
自店の取り組みや商品について理解してもらうことで
お客様に商品に対するポジティブな印象を植え付けます。
初回購入時に入れるべき5つの情報を紹介しましょう。
一つ目は【お礼・挨拶状】です。
お客様との初めての出会いに対する「感謝の気持ち」です。
店舗を見つけてくれたこと、商品を購入してくれたことへの感謝と共に企業理念も織り交ぜます。
さらに商品を使う頻度を上げるためのアクション言葉も加えましょう。
ここでは女性用の化粧品を例に挙げますが、例えば「今日から2週間試してみてください」「寝る前に1滴」等
具体的な期間や使用するタイミング、内容量を示すことで
商品を使い始める時期が早くなります。
また使用するとどのような変化が表れ、継続使用するとどんなことが期待できるのかが
明確にイメージできるよう時系列の具体例を入れると
コンスタントに使用して効果を実感したいと強く感じやすくなります。
二つ目は【商品パンフレット】です。
ここで伝えるべきことは商品のベネフィットや特長です。
ECサイト経由の場合、ページ内で商品情報を知り納得した上で購入している訳ですから
既にお客様は商品のことをある程度知っています。
しかし、ここで重要なのは商品をより深く知ってもらうことです。
購入いただいた商品の使用方法や内容量、価格等の基本情報と共に
ぜひ添えていただきたいのが「商品への想い」です。
その場合、店舗主体の情報に偏らず
お客様が商品を購入した理由に照準を合わせることが大切です。
中でも「商品開発の経緯」と、お悩みに対して「商品がどのような役に立てるのか」は
お客様にしっかりと伝え理解していただく必要があります。
店舗側の真摯なメッセージがお客様に伝われば、店舗への信頼感が生まれ
距離が近づき今後の継続的な使用を検討する要因となるでしょう。
三つ目は【お客様の声】です。
ここで注意したいのが購入してくださったお客様の使用歴です。
お客様が初回購入の場合、「使い始めて3年」より「2回目の購入」という方のメッセージを
掲載したほうがご自身の状況と類似しており素直に受け止められます。
もちろん販売を開始して間もない商品の場合は、まずご自身の家族やお友達に商品を試してもらい
生の声を集めることから始めましょう。
四つ目は【クロスセル・アップセルのご案内】です。
これはチラシであったり冊子であったりと様々な形態を取りますが
初回購入をしたお客様へ次のステップに進んでもらう定期購入や
アップセルする次の商品のご案内を入れて注文を促すことになります。
この際に注文用紙も兼ねて紙面デザインを行い、注文方法を多く設けることが基本です。
電話、FAX、メール、ハガキ、Webとあらゆる媒体で受注体制を整えておくことが良いでしょう。
最後に、当たり前ですが【納品書】です。
忘れてはならないのがお客様は第一に同梱物の紙を読むために購入したわけではありません。
まずもって商品を購入したわけであり、しかと届けた納品書でもって証明しましょう。
モチベーションアップが継続への近道
では初回購入を経て2回目以降の購入から定期購入へシフトしてもらうための
効果的なアプローチとは一体どのようなものでしょうか?
商品そのものは理解しているはずですが
さらに重要なことは「未来をイメージさせること」です。
使い続けることでポジティブな未来が訪れるイメージを抱ける要素が重要です。
特に女性の場合、褒められた部分をさらに伸ばしたいと考える傾向にあり
「友人に肌を褒められた」「化粧品は何を使っているか聞かれた」等
身内ではない第三者目線も交えたメッセージを添えることで
「もう少し続けてみよう」という意識が生まれ、結果的にモチベーションが高まります。
しかし、お客様の中には使用してはいるが充分な効果が感じられず満足していないケースもあります。
よくある要因として、使用を開始して間もなくは必要な量を守りコンスタントに使用し
念入りにケアしていたとしても時間が経つにつれ量がまちまちになったり、ケアを怠ってしまうことがあります。
満足していないと感じるに至った経緯はお客様の状況によって様々ですが
このままだと効果を実感したいお客様と、商品の良さを実感して欲しいという店舗側の気持ちに乖離が広がっていきます。
そんな方へのアプローチとして毎日の使用方法の見直しを提案しましょう。
ケアに必要な量や使用方法はもちろんですが、季節ごとの効果的な使用方法、生活環境や温度変化による影響
肌を健やかに保つ生活習慣や食べ物等の関連情報を文字だけではなくイラストも交えて伝えることで
効果を実感しにくかった原因を視覚化させます。
その結果、お客様は生活の見直しを図るきっかけとして捉え
今一度ご自身の肌と向き合い気持ちを新たにするのです。
リピート購入の中で定期購入することは、コスト負担が軽減される等の特典により使用継続を目指しますが
商品がお客様の元へ届いてから実際の使用状況を常に想像し、不安・不満を解消し
納得して前向きに次のステップに進めるような道筋を示し続けることが大切です。
お客様が継続して使用する理由は、商品の品質や特典だけではありません。
商品を通じて得られるよい未来像と未来への不安ケアが重要な要素です。
そのため今回初回購入者を2回目以降のリピートや定期購入を目指す
ごく一般的なリピート通販モデルで説明しましたが、そもそも定期購入やリピートするタイミングも
商品やお客様にとってそれぞれです。この点を肝に銘じておきましょう。
心に響く同梱物でお客様の満足度を高めよう!