2019年のアマゾンジャパンの売上高は160億ドル(円ベースで約1兆7442億円※1ドル=109円換算)でした。
2015年売上高の82億ドルから、僅か4年で倍近くの規模に拡大したプラットフォーム。この更なる急成長からこの数年で最も注目を集めていると言えるでしょう。
注目を浴びることで、Amazon出品者も増加しており、競合の増加、シェアの取り合い、ジャンルによっては中国セラーの参入により価格では勝ちにくいこともあります。
そんなAmazonで商品を売っていきたい!また、既にAmazonに出店しているが売上が伸び悩んでいて困っている。
その際に誰かの手を借りたいと思い浮かぶ1つの方法が「Amazonコンサルティングサービス」です。
正直なところ、コンサルティングって何をしてくれるのか?運営代行との違いは?ぶっちゃけ効果は期待できるのか?
気になる疑問にお答え致します!
Contents
プラットフォームAmazonの特徴
楽天市場やYahoo!ショッピングは、ショッピングモール内に店舗を構えて商品を販売するテナント型出店ですが、Amazonはマーケットプレイス型となり集客力のあるAmazonという大きなショップに商品を出品する形式となります。
ざっくりとしたイメージとしては、例えば東急ハンズの店頭に商品を並べてもらう事に似ております。
※厳密に言うと違いますが、あくまでイメージですので大目に見て下さい汗
マーケットプレイス型は、Amazonに「出品」をする為、楽天市場やYahoo!ショッピングのようにモール内に店舗を構える必要がなく、初期費用を抑えて出品できるのがメリットになります。
また、Amazonといえばいち早く物流システムを抑え、ユーザーニーズを掴んだ、世界屈指の配送システム「フルフィルメント by Amazon」通称FBAを利用することで、人手が掛かる出荷業務のコスト削減・販売力の強化・売上拡大を支援してくれます。
それ以外の決済業務、カスタマーサポート等の管理はすべてAmazon側が行いますので、スモールスタートする際や、少人数で売上拡大していくにはとても相性の良いプラットフォームなんです。
コンサルティングと運営代行の違い
ネットショップで商品を販売をしていこうと思い調べていくと、よく聞くキーワードがあります。
「○○コンサルティング」「○○運営代行」ですが、具体的に何が違うのかご存知ですか?
大きく分けて「コンサルティング」は、事業構築・戦略立案・市場調査・競合分析・商品開発等のいわゆる”頭”をお貸するサービスとなります。
「運営代行」は、その名の通り、ネットショップの「運営」業務である、サイトの更新・商品ページ制作・広告運用・イベント対応・メルマガ等を「代行」の”手”をお貸しするサービスとなります。
ただ、支援事業者によって言葉の定義が変わることもございますので、実際に業務領域を明確にしてもらい、お願いしたい業務とマッチしているのかが判断基準のひとつになるかと思います。
コンサルティングの契約形態も1回のみのスポットコンサルから、半年から1年単位の継続コンサルサポートと様々ございます。
コンサルティングでやってくれること
やりたいこと、困っていること、これらを解決に導いてくれることです。
文字で書くと簡単なことに思えますが、例えばパソコンで提案資料を作る際に、ひとりでマニュアル本を読んでコツコツ作るのと、詳しい人が傍にいて手順を聞きながら作るのはどちらが早くかつ、精度が高いでしょうか?
◆Amazonアカウント開設・運用のサポート
新しいことを始めるにあたり、避けては通れないこと。
そう、それはマニュアルを読んだり、ルール(規約)を把握してAmazonというシステムを理解することです。
Amazonでできる事、できない事、どんな機能があるのか等を把握するのはとても大変ですので、コンサルタントに相談できます。
◆市場調査や競合分析
そもそも、Amazonでこの商品は売れるのか?また、競合商品と比較して勝ち目があるのか?これらを分析して「強み」を作り差別化を図ったり、勝つための商品開発案などサポートします。
場合によっては、圧倒的な格差があり、目指すべき売上に到達するまでの時間やコストを算出して、参入するべきではないとご提案するケースもございます。
◆集客戦略アドバイス
Amazon内の検索結果で上位表示するためのSEO対策や、ブランディング兼ねたプロモーション、タイムセールの参加支援。
Amazonの主な広告である、スポンサープロダクトやスポンサーブランドの効果的な仕掛け方や運用方針を指南致します。
◆販売力を高める商品ページ
楽天などに比べAmazonは、商品ページ内に入れ込める画像・テキスト情報に制限がございます。
その中で如何に限られたスペースを有効かつ有利に使い、競合商品と差別化し、購入率が上がる商品ページ構成をご提案致します。
※商材やジャンルによって良い構成が異なりますので、テンプレートなのかワンオーダーで作るのかご依頼するコンサルタントに聞いてみましょう。
コンサルタントの上手な使い方
Amazonの運用と言われてもよくわからないから、面倒だから全部丸投げでお願いしたい!そうおっしゃる方が多いのですが、当然に委託費用が増えてきます。
内訳として、上記でお話した通り「コンサルティング」と「運営代行」は基本的には別の依頼となるため、「コンサルティング費用」+「運営代行費用」の合計した費用となります。
勿論、それなりの費用を掛けてでも丸投げでAmazon販売運用を依頼するのであれば問題ありません。ただ、丸ごと委託をする場合であっても少なくとも「何に困っていて」「何を依頼するのか」これを明確にすることで、業務委託における作業項目・支援範囲の透明度が大幅に変わってきます。
丸ごとお願いといった漠然としたご依頼の見積を作る際にはどうしても「想定外の業務の可能性」を加味しなくてはなりません。よって、その分の費用も増加すると思ってください。(事前ヒアリングで透明化してくれる会社もございます)
透明化することで、このようなコストメリットの恩恵も受けられることもございます。
抱えている問題に対して適切に対応してもらえるのか相談して、検討しているコンサルティング会社ができること(得意なこと)、できないこと(苦手なこと)をオープンにお話しできると良い付き合いができるのではないでしょうか?
人と人との信頼関係も判断基準の一つになるかと思います。
フェーズに分けてコンサルティングに依頼する内容を変えていく
これからAmazonに出品をしていこうと検討している方、すでにAmazonに出品していて売上に伸び悩んでいて困っている方、この2方に対するコンサルティング支援内容は全く異なります。
一例としてもう少し細分化してフェーズ分けをしてみましたのでご参考になれば幸いです。
準備フェーズ:Amazonに出品したい商品があるが売れるのか?
具体的にAmazon内での市場分析・競合分析をしてもらい、その中で出品したい商品に勝ち目があるのか?ここが重要となります。
市場規模も大きく、競合が弱い場合は、チャンスです。逆に市場規模も小さいく競合が強い場合は、苦戦する可能性が高いです。
ただ、これらもあくまでリサーチ結果による傾向となります。
事業戦略として多店舗展開としてのキャッチアップとして出品するのであれば、Amazonに参入すべきですので、こういったこともコンサルタントに伝えましょう。
土台固めフェーズ:取り敢えず出品してみたけど、次どうしたらよいのかわからない。
出品したからには、Amazon経由の売上を増やしていきたいですよね。
まずは商品ページに情報や写真がしっかり記載があり商品の良さが伝わるのか?どのような情報を追加・改善をしたら良いのかをご相談してみましょう。
商品ページのリッチ化とも言われており、リッチ化の対象の商品が何商品あるか、すべてのリッチ化にどれくらいの費用と時間が掛かるのかで注力するスケジュール感も把握できます。
売上アップフェーズ:商品ページのリッチ化もしているが売上が上がらない。
ネットショップの売上公式は【アクセス数×成約率×注文単価】です。
アクセス対策は、自然検索と広告検索の2軸となり、ちゃんと最適化できているのかや、どのようなプロモーション施策を行うべきか指南してもらいましょう。
成約率は、ジャンル・商材平均から高いのか低いのかを見てもらい、ページ構成やデザイン、文言など自己満足のリッチ化になっていないか第三者視点でチェックしてもらいましょう。
商品単価は、バリエーション組みや、セット商品、複数商品、ターゲット別商材の展開などニーズに合わせたラインナップがカバーできているのかも確認してもらいましょう。
成功率を上げる5つのポイント
弊社ネットショップ総研の研究結果や実績・事例より、Amazonで成功率を上げるポイントを一部ご紹介致します。
※理由は別途ご紹介致しますので、気になる方はご相談くださいませ!
- ・メーカー/プライベートブランドである
- ・原価率が引くい=利益率が高い
- ・商品の強み(UPS)がある
- ・FBAに納品できる(冷蔵冷凍・大型商品はFBAを利用できない)
- ・商標登録をしている
最後に
外部コンサルティング支援は本当に必要か否か?
ずばり、相談した方が良いと思います。まずは”相談”です。
これからAmazon進出する際は特に、戦っていける商材なのかは始める前に助言があるのとないのでは大きな差が出ます。
というものネットショップの運用し始めて売上も上がってきたが、ふたを開けてみたら利益が残っていない、、このようなことはよく起こります。
売上だけでなく、しっかり利益が残せるEC事業ができるのかの成功率が変わってきます。
【売上-原価-販売手数料-販促費-人件費=営業利益】を試算することが大事ですので、利益が残らないシミュレーションだった場合、勇気ある撤退も戦略のひとつでこれを提案してくれるコンサルタントは貴重です。
また、Amazonで既に販売をしてる、そしてすべて内製化されている事業者は要注意です。その理由は、自社製品だからこそ主観が入ってしまい、見方に補正が掛かり自社分析や競合比較をする際にも影響が出てしまいます。臭い物に蓋をするという言葉があるように、弱点であったり苦手な部分は特に美化されやすい傾向にございます。いくら注意していても俯瞰で見れなくなります。
こういった場合に、第三者視点で物事を俯瞰で分析してもらえることで、強みの再認識、問題点の見える化、ルーティン業務の見直し、改革のキッカケとなる非常に有効となるケースが多くありました。
もし相談し、すぐに問題点に気づき、改善体制を整えることができ、尚且つ実行し続けることができるのであれば、定期的なスポット相談で十分です。
残念ながら日本人は改革を嫌い、やり方を変えることに抵抗を感じる人が多い為、改変をし実行を継続することを自社内で行おうとする際に従業員から批判を受けたという話もよく聞きます。
自社内の人間関係を円滑にし続けることは大事なことですので、あえて憎まれ役である改革のリーダーシップを外注コンサルティングに頼むのもひとつの手段となります。
※コンサルタントに指摘されたことがしっかりできていたのであれば、答え合わせができたと思い自信を持って進めてください!
このようにコンサルティングは使い方ひとつで、ご依頼主企業の優秀な参謀になってくれます。
そのためにも、自身(自社・製品)の問題点を把握することで「商品力を高めるためにどうすればよいのか依頼する」「問い合わせやクレームが多く解決するために依頼する」など具体的なご相談をすることで、解決に掛かる時間と費用が明確になりやすくなります。
実際にご依頼するのうえで、問題解決=費用が最終的にご判断いただきやすくなるかと思います。
餅は餅屋といいますので、気になることがありましたら専門家であるECコンサルティングにご相談してみることをおすすめ致します。
記事を読んで少しでも気になる事がありましたら、下記お問い合わせフォームより詳細にご記入くださいませ。