今年度の売上はいかがでしょうか。駆け込み需要で3月は好調だったものの、4月の買い控え、ゴールデンウィークでの消費減少と、苦戦しているお店が多いかもしれません。商材によっては、増税自体はあまり影響がないという話も聞きます。とくにAmazonは売り上げが減少せず好調の店舗も。とはいえ、増税に伴った「値上げ」はお客様にとってインパクトが大きいものだったはずです。
送料値上げにご注意
特にお客様が気にされる要素の一つが「送料」です。今回、大手運送会社の値上げにより、その影響を受けたお店が多くあります。理不尽に感じた店舗さんも少なくないでしょう。しかし、もっと理不尽に感じている方がいます。それは、お店で買い物をするお客様です。
配送コストの大幅値上げは、消費税以上に大きな負担です。その増額は中小規模の店舗で吸収できるものではなく、お客様に転嫁せざるを得ないでしょう。送料増加について、お客様にご説明は済んでいますか?お客様は値上げに対して、非常に敏感です。ある店舗は、送料を100円UPしました。お客様にとっては、なぜ3%の増税で100円も値上がりするのか、理解できないでしょう。通販関係者には常識でも、お客様は業界の運送費値上げ事情を知りません。増税に便乗して、お店が利益を追求した値上げだと誤解されないよう、丁寧な説明が必要です。
今こそ送料無料
たとえ丁寧に説明しても、お客様にとって高額な送料は脅威です。ネットショッピング初心者はもちろん、ヘビーユーザーでもそうでしょう。お客様は比較検討し、送料無料の店舗に流れる可能性があります。そんな状況ですが、全品送料無料店舗でない店舗にも打つ手はあります。一定額以上の購入で送料無料の設定です。多くの店舗では実施済みかと思いますが、改めて訴求してみましょう。
お客様がお店で商品を選び、いざ購入となった時。カート内で別途送料の存在に気付き購入を止めてしまう、いわゆる「カゴ落ち」は、よくある現象です。通常送料を値上げせざるをえない昨今、一定額以上購入で送料無料の訴求効果が上がっています。まず、送料無料にできる手段を提示することによりお客様の購入ハードルを下げられます。加えて、平均客単価より高い金額を設定する事も忘れてはいけません。これにより、客単価の上昇も図れる為です。お客様にもお店にもメリットがある、Win-Winな施策と言えるでしょう。
安売りに頼らない
売上が減少した際、セールでお客様を活性化させのは、有効な手段の一つです。ただし、やりすぎると安売り店のイメージがついてしまい、そこからの脱却は難しくなります。あなたのお店が薄利多売で激安感を演出するお店でなければ、一考が必要です。
今回ご紹介したような基本的な販促手法を改めてお客様に訴求する事で、今まで取りこぼしていた層にアピールができるかもしれません。お店にとっては苦しい時期ですが、お金をかけない施策を活用して、なんとか乗り切っていきましょう。