変化する消費者ニーズとECの在り方

コロナ禍となり3年目の年末に突入しました。
当初はマスク着用にも違和感を覚え、出社や外出を自粛していましたが、3年目ともなると一種の慣れと共に制限を逆手に取って楽しむ術を見出したと言えます。
今回はコロナ禍となり変わりゆく消費者意識と共に、ECの在り方を考えます。

マスクは「着ける」から「見せる」にシフト

コロナ禍の生活必需品であるマスクですが、3年前に遡ると商品が品薄で入手困難となり、ドラッグストアに長蛇の列が出来るほどでした。
感染症対策には不織布を使用したマスクが推奨されていますが、不織布カラーマスクの登場によりファッション性も意識されるようになりました。

マスクの形状はプリーツ構造のものが主流で、細かなサイズ展開はありませんでしたが、顔の輪郭に沿った形状で呼吸がしやすい立体的なものや、女性向けのサイズが登場しました。
マスクは男女問わず様々な世代が着用するわけですが、特に女性はメイクの上にマスクを着けるため、化粧崩れに敏感です。

大手化粧品メーカーからはマスクに付着しにくい口紅やファンデーションが登場し、ファッション誌や美容誌ではマスクを着けても化粧崩れしにくいパウダーが特集される等、時世を反映した商品が続々登場し、需要を拡大しています。

マスクの着用は感染症対策と言う実用的な要素が占めていましたが、マスクに付随する選択肢が増えたことで、「せっかく着けるなら顔色を明るく見せたい」「小顔に見せたい」等、+@の要素が求められるようになりました。

消費者ニーズに応えるべく様々な色や形状のマスクが登場し、ECでもパーソナルカラーや顔の輪郭、コーディネートを意識した商品提案が行われています。
これほど長期間マスクを着用することになるとは誰も予測していませんでしたが、+@のニーズを見越した訴求が消費者のマスク浸透度を加速させたと言えるでしょう。

外出時は「並ぶ」より「予約」

忘新年会や大人数で集まるイベントはまだ抵抗がある消費者も多いですが、親しい友人や家族との集まりは優先度が高いと言えます。
会食を例に挙げると、コロナ禍以前は大人数で会食する場合は予約することが主でしたが、コロナ禍以降、少人数の会食も予約が定番化してきました。

飲食店以外にも、病院・旅行代理店・携帯ショップ等で予約システムが採用されるようになり、予約優先のサービス提供となったことを受け、予約する消費者が増加したことが伺えます。

実店舗の場合、人との接触が避けられないため予約システムが活きますが、ECの場合、宅配BOXへの投函を指定する等、非対面で商品を受け取れば人との接触は皆無です。
予約無しで24時間365日店舗を訪問することができるのが実店舗にはないECの強みですが、対面接客による商品説明が出来ないことや、直接商品に触れたり試着することが出来ないことにより、多くの消費者はECを利用した買い物で失敗を経験していると言えます。

外出自粛ムードが緩和され実店舗の需要が高まる中、これまで好調だった売上が下降することもあるでしょう。
そんな時はECの基本に立ち返り、商品ページを見直しましょう。
商品のスペックや情報量は適切か?画像はニーズやトレンドを意識して作られているか?ハウツー動画は掲載されているか?等を今一度確認し、情報を充実化させることでミスマッチを防ぎ、消費者の買い物を成功に導きましょう。

ECの強みを活かした接客で消費者の買い物をサポートしよう!