消費者が商品を購入する際、最初に目にするのが商品画像です。
オリジナル商品の場合、1商品ごとに個性が際立ちますが、型番商品を扱っている場合、競合と比較されることも多く、商品画像のクオリティが低いと選択肢から外される可能性が高いと言えます。
今回は自社で撮影することを念頭に、商品の魅力を最大限に引き出す商品画像撮影のコツを伝授します。
光源で見え方は変わる
一昔前までは商品画像の撮影と言えば一眼レフカメラでしたが、高性能なカメラと画像補正機能を搭載したスマートフォンの登場により、素人でもクオリティを保持した撮影ができるようになりました。
商品画像の撮影場所はジャンルによって様々ですが、屋内・屋外を問わず撮影は晴れた日に行います。
理由は光源によって商品の見え方が大きく変わるからです。
晴れた日の屋外は自然光があるため明度の高い画像が撮れますが、曇りの日の屋外は光の量が不十分です。
晴れた日でも屋内は自然光が遮断されるため、人工光や照明機材を追加する等、明度に考慮する必要がありますが、屋内での撮影時に特に気を付けたいのが「色被り」です。
部屋に備え付けてあるライトの色が『昼白色』の場合、自然光に近いため商品に被ったとしても影響はありません。
しかし、青みがかった白の『昼光色』や、オレンジがかった『電球色』の場合、商品の色合いが変化して見えるため注意が必要です。
それぞれの人工光が持つ色合いの特性を活かし、爽やかなイメージに見せたい商品は『昼光色』、やさしいイメージに見せたい商品は『電球色』、と言った具合に、消費者に与えたい商品のイメージを考慮してチョイスすると良いでしょう。
もし色被りによって意図した色と違うイメージに仕上がった場合は、被ってしまった色の調整を必ず行いましょう。
良くも悪くも商品が目立つ白背景
自社サイトの場合、商品画像に枠を付けたり文字を入れたりと自由度が高いですが、楽天やAmazon等のモールの場合、細かなレギュレーションに従って商品画像を制作する必要があります。
レギュレーションの最たるものが『白背景』ですが、商品以外の要素がないため商品がくっきりと際立ち、消費者が購入の判断をしやすくなることで商品が売れやすいというメリットがあります。
その反面、商品の境界線がガタガタしている等、切り抜き処理の甘さや粗も目立ちます。
商品の切り抜き画像は汎用性があり、白背景の商品画像以外の場所で使うことも多いため、予め画像を切り抜くことを想定し、壁際等の背景が白に近い場所や白い背景の上で撮影しておくと良いでしょう。
画像の切り抜きに使用するツールの代表例がPhotoshopですが、写り込んだ背景から商品のみを切り抜く機能もあり作業が非常にスムーズです。
背景が白に近い場所や白い背景の上で撮影ができれば切り抜きも一瞬ですが、屋外での簡易的な撮影の場合、近隣の公園や駐車場等のスペースを使用することも多く、草木の緑色やアスファルトの灰色が意図せず写り込むことがあります。
このような場合、Photoshopを使用しても仕上がりの精度が粗く、画像の境界線に背景がうっすら残っていることもあり、白背景の上で非常に目立ちます。
また背景色と商品の色が近い場合も背景と商品の境界線が分からず、必要な部分まで切り抜いてしまうことがあるため注意が必要です。
これらを回避するために、必ず目視確認と微調整を行いましょう。
境界線のガタつきは選択範囲を0.5~1px程度ぼかすことで解消し、滑らかな仕上がりになるのでぜひ実践してみましょう。
Photoshop以外にも比較的安価で切り抜きができるツールがいくつかリリースされています。
もし商品点数が多く時間がかかる場合は切り抜き専門の代行サービスもあるため検討してみるのも良いでしょう。
光を味方に付けた商品画像で他店に差を付けよう!