お正月ムードから一変、市場はバレンタイン商戦に突入しました。
テレワークの影響もあり社内のバレンタイン制度の存続が危ぶまれる中、マクドナルドはゴディバとタッグを組み、本格的なのに気軽に楽しめるチョコレートドリンクを店頭販売する等、本年もコロナ禍を意識した戦略が鍵となりそうです。
バレンタインの次はホワイトデー…と言うように、年間を通して販売する季節商品ですが、購入する消費者の心理状態と、それを見越した提案方法を考えてみましょう。
消費者は購入前に必ず○○する
コロナ禍も3年目に突入し、消費者はECを躊躇なく利用するようになりましたが、商品購入前にほとんどの方が行うのが検索です。
実店舗で購入する場合でも、外出時間や人との接触を最小限にするという観点から、店舗ECサイトで一旦商品を検索し、見た目や価格を把握した上で訪問することが多いでしょう。
季節商品は用途や時期に応じて様々な種類がありますが、EC利用者が増加する一方、多くの消費者が失敗と言える買い物を一度は経験していると言えます。
お金を払う以上なるべく失敗したくないものですが、もし失敗したとしても商品がコンビニやスーパーにも売っている等、替えが利きそうな場合はそこまで困りません。
替えが利きそうな季節商品は主に食べ物がメインとなる場合が多く、その代表例が節分(豆/恵方巻)・土用の丑の日(うなぎ)・ハロウィン(お配り用のお菓子)です。
では消費者が特に失敗したくないと考える『替えが利かない季節商品』とはどのようなものでしょうか?
その代表例が、
・お中元/お歳暮
・クリスマス/お正月
・誕生日/母の日/父の日/敬老の日/バレンタイン
です。
お中元やお歳暮は目上の方や上司への感謝を表す贈り物であり、熨斗の表書きから贈る時期に至るまで失礼があってはなりません。
クリスマスやお正月はほぼ自家需要となりますが、年間イベントとしての比重が大きく、商品も高価格帯となるため失敗できません。
誕生日、母の日、父の日、敬老の日、バレンタインは特に親しい間柄の方への贈り物であり、毎年贈るのが一般的ですが、贈り物の質や店舗の対応の良し悪しを判断されないためにも慎重になると言えます。
結婚等のライフイベントにより家族が増えた場合、実家の両親以上に気を遣うのが義理の両親や親族です。
好みや価格帯等で失礼があってはいけないという点においては、お中元やお歳暮に近い心理状態とも言えるでしょう。
季節商品は主観との闘い
ECを利用した消費者が『失敗した』と感じる要因を大きく3つに分けると、配送トラブル・販売者側の対応・消費者の主観です。
指定日に商品が届かなかった…届いた商品が崩れていた…等の配送トラブルは、特に年末年始や有事による交通渋滞で起こることが多く、消費者もなるべく理解しようと努めます。
しかし、ページ上に掲載されている商品と全く違う粗悪品が届いた…問い合わせたのに1週間返信がない…等、販売者側の対応が納得できるものではなかった場合、店舗への評価は著しく下がります。
配送業者と販売者側が最高のサービスを提供し、届いた商品の質に問題がなくても、『失敗』と認定されてしまうことは多々あります。
例えば、辛すぎて食べれなかった…サイズが小さくて入らなかった…等、消費者の主観で評価が分かれる商品の場合ミスマッチが発生しやすいですが、これを最小限に抑えるのが商品の特徴をページ上に細かく記載することです。
主観は千差万別であり、商品の特徴も販売者側と消費者では感じ方が違います。
これから販売する商品の場合はスタッフに試してもらい意見を募る、購入実績とレビューがある場合は書かれている内容を参考に商品や商品ページを改善する等、忖度のない第三者の意見を取り入れるのが重要です。
『替えが利かない季節商品』は、消費者の事前リサーチにも余念がなく検索開始時期も早まります。
数多ある商品の中で選択肢の1つになり購入していただくためには、失敗したくないという消費者心理を逆手に取ったアプローチが功を奏すと心得ましょう。
パーソナライズな提案で季節商品を販売しよう!