ECサイトを運営していく上で最も避けたい「カゴ落ち」。
世界レベルで見たカゴ落ち率は約70%とも言われており
もはやECにおける死活問題です。
そこで今回は、カゴ落ちする要因と予防策を伝授します。
■カゴ落ちのメカニズム
カゴ落ちとはECサイトのショッピングカート内に商品が入ったまま購入されない状態を意味しますが
なぜ消費者はカート内に商品を入れたのに購入しないのでしょうか?
消費者心理として以下のようなことが考えられます。
今すぐ欲しくはないけれど、とりあえず気になるので
商品をお気に入り登録するような気持ちでカートに入れてみた…
また、今購入してもいいが同じような商品がもう少し安価で他店にあるかも知れないから
比較してみたいので一応カートに入れておく…
その結果、カートに入れたはいいが熱が冷めて買うタイミングを失った…
または他店で更に良い商品を見つけてそちらを購入した…等
どちらかと言うと精神的な部分が要因となりカゴ落ちしてしまうケースがあります。
では、今すぐ購入する気でカートに入れたのに
購入するのをやめたくなる物理的な要因とは一体どのようなことでしょうか。
その最たるものが『決済時の費用加算』です。
ここで言う費用とは主に送料を指しますが
実に30%以上の消費者が購入を断念する要因として挙げています。
例えば商品を購入しようと決済画面まで進んだが、予想以上に送料がかかることが分かった…
また、店舗が定めた「○○円分の購入で送料無料」の金額に足りておらず
あと3,000円分購入すれば送料無料だが商品を探すのが手間…等があります。
店舗によっては全品送料無料、または一律料金の場合もありますが
ほとんどの店舗は配送地域や配送便区分ごとに定められており
決済時にようやく分かるというケースも多いでしょう。
■商機を逃さない事前アナウンス
送料の金額や内訳については会社概要ページ等に記載がある場合も多く
消費者の認識不足と言えばそれまでですが
商品検索を機にその店舗に初めて訪れた消費者の場合
商品情報以外にはあまり意識が向かないものです。
では、どの段階でアナウンスしておけば
決済時に違和感を覚えずスムーズに購入が完了できるのでしょうか?
ここで重要なのは『カート付近の情報』です。
「カートに入れる」ボタンのすぐ側に送料区分や配送便区分等
決済時に加算される可能性の高い費用を詳細に掲載しておくことで
商品を購入した場合の費用計算がスムーズになります。
また、店舗が定めた送料無料となる金額があり
送料無料にするために消費者が新たな商品を追加購入するような場合にも
一から探させるのではなく、カート付近に価格別の商品を集めたバナーを設置しておくことで
ストレスなく商品を探すことが可能です。
事前にアナウンスすることで商品価格と実際に決済画面で見た総合計のギャップが埋まり
消費者は決済画面で戸惑うことなく、商品への熱が継続した形で購入を完了します。
気持ちの良い購入体験が出来たことで、消費者は店舗への信頼度が増し
その結果、店舗自体をお気に入りとしてカウントするでしょう。
消費者心理をくすぐる施策でカゴ落ちを防ごう!