ECブランディング理路 C-VAIPASS(シーバイパス)概要 E-commerce service company

2014年11月時点で、全世界のインターネット利用者は30億人を超え、
未利用者は43億人と発表がありました。※1

日本においては既に80%の普及率となり、
国内15歳以上のネットショッピング購入経験者は37%と、国民の3分の1がネットショップを利用している事になります。※2

当白書は現在2014年11月時点から見て少々古いデータであり、伸び率からして購入経験者は43%は超えてると予想できます。

世界的に見れば、インターネット普及率19%と最も低いアフリカ大陸にスポットを当てても
前年比13%の増加傾向で、世界的な普及率は以降も加速度的に増加、近い将来世界人口のほとんどを網羅するでしょう。

5年前の2009年、私共はこれら普及率の予測を立て、
これからのECに求められるものは新規顧客開拓以上に、LTV(顧客生涯価値)の比重が高くなると掲げました。

そのためCRM(顧客関係管理)はより重視され、 LTVの根幹をなす「ブランド」の意義が大きくなると考え
2009年10月、弊社センターラボチームは中小EC事業者向けに 『ECブランディング理論 C-VAIPASSの8指標』を提唱しました。

※C-VAIPASSは、順列を追って対策するものではなく自社状況を鑑みた優位性を付けて活用ください。

当時は一部クライアントにお伝えしたものですが、このモデルは普遍的なフレームワークとして有益と思い、
多くのEC事業者、EC支援業者にご活用いただけるものと考えております。

C-VAIPASS(シーバイパス)
  • 概念 Concept (コンセプト)
  • ├可視 Visual (視覚表現)
  • ├指向 Approach (販売路線)
  • ├商品 Item (販売品)
  • ├広報 Public relations (発信)
  • ├実績 Achievement (実績)
  • ├応対 Service (サービス)
  • └店主 Seller (販売者)
  • ※コンセプトを含む8つブランディング指標

従来のブランディングフレームワークに比べ特徴的なのは 「新たに追加する項目」ではなく 「既に保有している項目」または「比較的保有しやすい項目」に特化した点と、 資本力に依存する項目(TVCM等)を除いた点です。

そして各項目をパラメータとして数値化することでバトルフィールドにおける自社の強みを定義化するものです。

このフレームワークは言い換えれば資本力に頼れない中小EC事業者向けの他店との差別化指標を抽出したものです。
つまり私共が考える中小事業者のECブランドとは明確かつ圧倒的な差別化です。

背景として既にEC業界は投資戦に遷移し、大資本優位のマーケットとなりました。
無論販売における技術、テクニカルな指標は必要ですが、業界黎明期に比べてその比重は下がったと言えます。
いわゆる「小手先のテクニックでは差別化がしづらくなった」という現象です。
その状況を鑑みて中小EC事業者に求められるブランディングをフレームワーク化したものです。

活用例としては、現状の自社の強み、差別化している項目を、総計10で各項目に配点します。

C-VAIPASS(シーバイパス) 食品メーカーの事例

あくまで競合に比べて、自社が差別化できる指数の配点します。
言い換えれば客観的判断で競合他社との差異を配点します。よってゼロの項目が存在しても構いません。

そして今後、自社が向かうべきブランディングを考察し、2つまたは3つの項目のみに再配点を行います。
つまり他の項目はゼロになります。 上記の例では可視・商品・広報に特化した例です。

この事は限られたリソースで多岐にわたる業務を行う中小EC事業者の資源配分とも言え、圧倒的な差別化を行う際に「何を捨てるべきか」を判断する指針となります。

そして「楽天で買ったのを覚えてるが、店名を忘れた」という状況はよく聞く話ですがこの理論の着地点は消費者の記憶に残しLTV(顧客生涯価値)を引き上げ結果として市場における競合優位性を確立するものと考えております。

尚、私共が考えるECブランディングには3段階のフェーズがあり、
当フレームワークはアーリーステージのブランディングを体系化したものです。

■ECブランディングフェーズ

①アーリーステージ
:立ち上げ間もない店舗またはブランディングされていない店舗
②ミドルステージ
:ブランディングにより市場優位性が発生し始めた店舗
③レイターステージ
:ブランディングによる売上が一定の占有率となった店舗

主だってミドルステージから顧客満足度が飛躍し、 レイターステージでLTVが顕在化するものとしてカテゴライズしております。
この観点から、最もボリュームゾーンとなるアーリーステージの中小EC事業者向けブランディングフレームワークです。

総括的にこのモデル自体はさして目新しいものではありませんが、多様化した現在のEC市場環境における一定の普遍性を有するフレームワークと考えております。

しかしこのモデルが全てのEC商材に当てはまると思っておりません。
一例を挙げればコモディティ化した商品群にはあまり向いていない側面があり、このモデルは一定の条件下において、消費者との適切な接触が発生する場合に有効性があります。

後述に、各指標を解説していきます。

※1 国際連合(UN)の専門機関、国際電気通信連合(ITU)発表
※2 平成23年総務省情報通信白書引用

引用・参考
小さな会社を強くする ブランドづくりの教科書(日本経済新聞出版社)
小さな会社がNo.1になれるコア・ブランド戦略(PHP出版)
ブランディング22の法則(東急エージェンシー出版部)

Concept コンセプト ECブランディング理路 C-VAIPASS(シーバイパス)指標 E-commerce service company

C-VAIPASS(シーバイパス) 概念 Concept コンセプト
  • 概念 Concept (コンセプト)
  • ├可視 Visual (視覚表現)
  • ├指向 Approach (販売路線)
  • ├商品 Item (販売品)
  • ├広報 Public relations (発信)
  • ├実績 Achievement (実績)
  • ├応対 Service (サービス)
  • └店主 Seller (販売者)
  • ※コンセプトを含む8つブランディング指標

コンセプトによる差別化指標ですが、この指標は他と並列にすべきものではなく全ての上流に位置する要素です。
後述の指標は全てここから派生するものと捉えてください。

昨今コンセプトの体系化が成されていないEC事業者も少なくないことから、ブランディングにおける自社ウィークポイントを認識するため、または市場ニーズに呼応しているコンセプトであるか、随時確認する必要があります。

コンセプトとは自社の特性、特徴からターゲット層を明確化し、その層にどのような価値を提供できるか、を明言するものです。
注意すべき点は、自社の強み自体がターゲットに価値をもたらすとは限りません。あまりに斜め上を行くコンセプトは一過性の注目は浴びるとしても、価値をもたらせなければ淘汰されるのは言うまでもありません。

順序としては
最初に創業者や経営者の想い、理念を言語化し、
その理念がターゲットに如何なる価値を提供できるか、
そして自社の強みを活かし他社と差別化できうるか、

というこの3つの序列で調整を行い、言語化するのが一般的です。

コンセプトは組織の意思統一、向かうべき場所を示す企業資産の一つです。
2000年初頭に「WEBは大企業と対等に戦える手段」と言われましたが、
企業経済活動が始まった時代から、紙とペンさえあれば大企業と対等に戦える手段がコンセプトです。

成功をおさめた多くのEC事業創業者に「次にECを出すとしたら何に注力するか」という質問に対して
多い答えの一つは「コンセプト」です。

コンセプトを体系化するフレームワークは別途公開して参りますが、C-VAIPASSのコアとなるこの概念を基に後述に、付帯する指標を解説していきます。

Visual 視覚表現 ECブランディング理路 C-VAIPASS(シーバイパス)指標 E-commerce service company

C-VAIPASS(シーバイパス) 可視 Visual 視覚表現
  • 概念 Concept (コンセプト)
  • ├可視 Visual (視覚表現)
  • ├指向 Approach (販売路線)
  • ├商品 Item (販売品)
  • ├広報 Public relations (発信)
  • ├実績 Achievement (実績)
  • ├応対 Service (サービス)
  • └店主 Seller (販売者)
  • ※コンセプトを含む8つブランディング指標

対象は事業者が発信する事象の全て。
消費者は視覚という受容性の高い知覚を経て店舗を認知する指標の一つです。

いわゆるVI(ビジュアルアイデンティティ)と同義で、カテゴライズとして別項の「商品以外の全て」と定義しています。

具体的にはECサイト自体もちろん、店舗ロゴ、同梱物、外箱等、消費者が目に触れる全てです。
厳密には消費者が目に触れない要素も徹底すべきですが、ここでは割愛します。

ブランディングにおけるビジュアルの重要性は様々な議論が尽くされておりますがEC事業者にとっては
「自分達は何であるか」をどう感じてもらうか、と言ってよいでしょう。

言い換えれば「自分達を表現する」を目的にするのではなく「自分達の表現で消費者に何を感じてもらいたいか」です。
それを制御するのがブランディングと言えるでしょう。

この指標は美容健康、アパレル業界他、様々な業界で最重視する指標ですが、逆説的にこれら業界内でブランディングが成されていない事業者のアーリーステージはむしろ別項目に注力するのも一つの戦術と言えるでしょう。

競合性においては差別化しやすい指標の一つといえます。
顧客継続性では消費行動における別項の感情段階認知段階で得る情報の一つになり、店舗デザイン自体にファンがつく事は稀にありますが、多くは間接的にLTV化する大きな指標です。


尚、TV広告ないしマス広告を使用しない事業者のフレームワークとはいえ
一定の広告投下を行い、消費者との接触頻度が存在する場合に有効性があります。

総じてこの指標は言語はもちろんですが、非言語情報によって消費者に印象を与えるものです。

Approach 販売路線 ECブランディング理路 C-VAIPASS(シーバイパス)指標 E-commerce service company

C-VAIPASS(シーバイパス) 指向 Approach 販売線路
  • 概念 Concept (コンセプト)
  • ├可視 Visual (視覚表現)
  • ├指向 Approach (販売路線)
  • ├商品 Item (販売品)
  • ├広報 Public relations (発信)
  • ├実績 Achievement (実績)
  • ├応対 Service (サービス)
  • └店主 Seller (販売者)
  • ※コンセプトを含む8つブランディング指標

販売手法での差別化を指します。
商材やカートの仕様に依存しますが、比較的少ない労力と投資で差別化できる指標の一つです。

一例では限定販売(期間・数量・会員)ですが、先駆性、完全受注生産、超高級、セミオーダー等々、
大量生産しない(できない)事業者の商品希少性を高めてブランディング構築を行う事もこの指標の範疇です。

少量販売という側面から「予約待ち○カ月」という「ひとけ演出」を構築しやすいメリットがありますが上述の通り商材やカート仕様に依存する事が反面、模倣されやすい側面があります。

また、消費者からアンケートを募り、その意見を採用した商品や商品を使用している写真コンテスト開催することで消費者との接触頻度や関係性を高める企画もこの指標と言えるでしょう。

競合性においては上記の通り模倣されやすい側面があるも、
一定のブランディングに至ってから以降は模倣者が二番煎じという評価に至るため、以降は差別化が発生しやすくなる指標です。

顧客継続性においては、C-VAIPASSの中でも高いLTV効果を有する指標の一つです。
背景には限定による商品取得欲求の制限は、取得段階時にステータスに変容しファンになりやすい側面があります。

総じてこの指標は販売企画力によりますが、消費者が「買う」というアクション以外のプラスαをエッセンスとして加える事でブランディングの有効性が出る指標です。

Item 販売品 ECブランディング理路 C-VAIPASS(シーバイパス)指標 E-commerce service company

C-VAIPASS(シーバイパス) 商品 Item 販売品
  • 概念 Concept (コンセプト)
  • ├可視 Visual (視覚表現)
  • ├指向 Approach (販売路線)
  • ├商品 Item (販売品)
  • ├広報 Public relations (発信)
  • ├実績 Achievement (実績)
  • ├応対 Service (サービス)
  • └店主 Seller (販売者)
  • ※コンセプトを含む8つブランディング指標

商品自体の差別化を指します。EC事業者にとってこれ以上ない一義的指標でしょう。

大前提として消費者に如何なる価値を提供するかを軸にこの指標に最注力すべきです。
逆説的に消費者が価値を感じない要素で差別化する事に意味は無く、消費者を知り、価値提供を日々商品に反映させる事が企業にとって最大のブランディングとなるでしょう。

この事は副次的に非価格競争戦略となり事業者に利益をもたらしますが、あくまで副次的結果として捉えるべきで根幹は消費者へ価値提供を行う事に目的を置くべきです。

商品差別化は、消費者ニーズに多様性がある市場に特に有効性があり、細分化すれば形態・特性・性能・適合性・耐久性・信頼性・修理可能性・スタイル・デザインなど無数にあることから、自社の差別化できうる要素を再確認する事をお勧めします。

競合性、顧客継続性は最も高いLTV効果を有する指標で、総じてこの指標は最大の企業ブランドの根幹です。

Public relations 発信 ECブランディング理路 C-VAIPASS(シーバイパス)指標 E-commerce service company

C-VAIPASS(シーバイパス) 広報 Public relations 発信
  • 概念 Concept (コンセプト)
  • ├可視 Visual (視覚表現)
  • ├指向 Approach (販売路線)
  • ├商品 Item (販売品)
  • ├広報 Public relations (発信)
  • ├実績 Achievement (実績)
  • ├応対 Service (サービス)
  • └店主 Seller (販売者)
  • ※コンセプトを含む8つブランディング指標

情報発信による差別化を指します。
主旨としては広告ではなく、第三者を通じてターゲット層に情報を伝える広報を指します。第三者はメディアやSNSと多岐にわたり、この事はウィンザー効果(直接伝えられた情報よりも第三者を介して伝わった話のほうが重要な情報だと感じる心理現象)が発生しブランディングに寄与します。

昨今第三者ではなく、自社ECをメディア化しいわゆるコンテンツマーケティングを採用した事例はこの項の主旨と異なりますが情報発信によるブランディング寄与の観点において広義ではこの指標に含まれます。

ブランディングにおける広報とは、可視化されたコンセプト含む、全ての指標を第三者を通じてターゲット層に伝達する手段ですが、この事は、ブランディングアプローチと集客アプローチの違いとも言えます。

例えるなら、販売手法として商品に対し著名人のコメントを使用して権威付けを行う場合に近く、
広義ではメディアからの第3者評価と考える事ができ、ブランディング効果が期待できます。

広報は別の観点においても有効性を帯びます。
ECにおける集客は、ざっくりと分けてしまうと、 検索・広告・広報・リストプッシュになりますが、集客の一翼を担い、かつ他の手法に比べて着手している事業者が少ない点が挙げられます。

理由はいくつかありますが、他の手法に比べて確証性が無い事があり、言い換えれば努力に比例しない点が挙げられます。
しかし逆説的には、労力をかけずして認知を広められる場合があり、 端的には「広報の内容次第」となります。

広報戦術の詳細は別途公開を行いますが、概論としては

①メディア掲載実績の一覧ページ
②報道関係者向けプレスリリースページ
③望ましくは上記①②を包括するコーポレートサイト(最悪、ECサイト内に上記①②を包括してもあり)

上記を準備する必要があります。

既に掲載実績があれば、①を作成の上、そこに掲載実績を載せます。
まだ実績が無ければ不要ですが、以降掲載されるたびに、一覧性があり、時系列でわかるメディア掲載ページを作ります。
②は、自社商品の情報をプレス(メディア関係者)に伝えるためのページです。 これは特に認証によるクローズドページで行う必要はありませんが、 あくまでプレス向けのページとしてとらえ、サイトナビゲーションに設置しなくても問題ありません。

プレスに情報提供する際にはこのページURLを伝え、このページ内から①の導線も設置しておくことで
報道の連鎖が起きる場合もあります。

最後にこれら2点を包括するコーポレートサイトがあるのが望ましいです。
EC事業はあくまで会社事業の一部と捉え、同列に①の掲載。 そして会社概要ページなどから②への遷移があると望ましいです。

大前提に、広報は広告では無いので、特徴が無い商品のリリース文を書いても取り上げられる事はまずありません。
少々抽象的ですが 「自社の商品を一言で表したらなにになるか」 をまとめて頂き、その一言が面白ければ取り上げられます。
その一言が面白みが無ければ取り上げられません。
この事は広報活動をやらずとも必要な要素ですが 意外にも、それができている企業は多くありません。

ドラッカーの究極の質問ともいえる 「あなたは周囲から、何者として覚えられたいか?」と同義です。
当然ですが、プレスは読者に喜ばれる記事を選定します。 ですので、どこにでもある商品の、特筆すべき点の無い情報は記事にしません。

競合性においては差別化しやすい指標の一つといえます。
顧客継続性では消費行動における別項の認知段階で得る情報の一つになり、多くは間接的にLTV化する大きな指標です。

総じてこの指標は自社の強みと、その強みが如何なる価値を消費者にもたらすかを伝達する手段であり、ブランディング構築に寄与する指標です。

Achievement 実績 ECブランディング理路 C-VAIPASS(シーバイパス)指標 E-commerce service company

C-VAIPASS(シーバイパス) 実績 Achievement 実績
  • 概念 Concept (コンセプト)
  • ├可視 Visual (視覚表現)
  • ├指向 Approach (販売路線)
  • ├商品 Item (販売品)
  • ├広報 Public relations (発信)
  • ├実績 Achievement (実績)
  • ├応対 Service (サービス)
  • └店主 Seller (販売者)
  • ※コンセプトを含む8つブランディング指標

実績公開による差別化を指します。
具体的には売上、会員数、受賞、資格、販売数等々ありますが古くから使われる手法の一つで、「皇室御用達」といった著名人推薦の権威付けもその一つでしょう。

この指標はユーザーに安心感を与え、その安心が差別化、そしてブランディングに寄与するものと考えます。
「会員数○万人突破」「○○賞受賞」「○万食販売突破」「○○大学共同開発」といった実績公開は他社との明確な差別化要素となり、即効性のある指標です。それらを上述の情報発信にて広報し、複合的にブランディングを築く事も可能です。

これらは別項の感情段階で取り上げたハロー効果(指定の特徴によって他の評価まで変わってしまう心理現象)と呼ばれ、「選ばれる理由」となるでしょう。ある分野に特化してこの指標を活用した場合、「○○と言えばあのサイト」と代名詞になる事例も多く、高いブランディング効果をもたらす指標です。


競合性においては最も差別化しやすい指標の一つといえます。
顧客継続性では高い安心性を訴求でき、直接的にLTV化する大きな指標です。

総じてこの指標は、競合との差別化を数値化、可視化しやすい指標で、強力な差別化となる指標です。

Service サービス ECブランディング理路 C-VAIPASS(シーバイパス)指標 E-commerce service company

C-VAIPASS(シーバイパス) 応対 Service サービス
  • 概念 Concept (コンセプト)
  • ├可視 Visual (視覚表現)
  • ├指向 Approach (販売路線)
  • ├商品 Item (販売品)
  • ├広報 Public relations (発信)
  • ├実績 Achievement (実績)
  • ├応対 Service (サービス)
  • └店主 Seller (販売者)
  • ※コンセプトを含む8つブランディング指標

消費者への対応の差別化を指します。
EC事業者にとって馴染み深い差別化指標の一つで、ザッポスの事例で考察を深めた方も多いかと思います。

ここではアーリーステージ向けとして、より簡易的かつ着手しやすい要素として体系化していますが、究極的にはザッポスの対応力は目指したいところです。
細分化すれば、 容易性、配達、取り付け、メンテナンス、ギフト対応、包装、礼儀正しい対応、信頼性、迅速性等々、無限にありますが、いずれも自社リソースやインフラを想定して着手し、かつ日々改善を行うべき要素です。

消費者からすれば、欲しい商品を検索して一覧した際、購入の決め手になる指標となりうるものです。

競合性から見ると模倣されやすい指標の一つで、一例を挙げれば今でこそ当たり前となる注文後のサンクスメールはEC黎明期の事業者にとって差別化できるサービスでした。昨今ある事業者ではサンクスメールに加え電話でお礼を伝える事業者もあり、それが現在の差別化になっております。

顧客継続性においては、ファンになりやすい指標の一つで高いLTV効果を有する指標です。
サービスによっては消費者に感動を与え、取得段階で話題性になる事もあり、それがサービスブランディングに遷移する事もあります。

総じてこの指標は企画力、人間力といった属人的要素も多く、消費者に満足価値を供給するための手段として考察を深め続けるべきブランディング指標と言えるでしょう。

Seller 販売者 ECブランディング理路 C-VAIPASS(シーバイパス)指標 E-commerce service company

C-VAIPASS(シーバイパス) 店主 Seller 販売者
  • 概念 Concept (コンセプト)
  • ├可視 Visual (視覚表現)
  • ├指向 Approach (販売路線)
  • ├商品 Item (販売品)
  • ├広報 Public relations (発信)
  • ├実績 Achievement (実績)
  • ├応対 Service (サービス)
  • └店主 Seller (販売者)
  • ※コンセプトを含む8つブランディング指標

店長(社長または販売者)の個性による差別化を指します。
いわゆる「名物店長」と呼ばれる方の手段と言えます。具体的には店長の人柄、商品への情熱を何らかの手法で発信。
その事による消費者との心的距離感を縮め、間接的に店舗との接触頻度を向上させる効果があります。
これも上述の実績公開と同様に、安心感の訴求にも繋がります。

情報過多とも呼ばれる昨今の時代においてキュレーターによる情報編集が様々なサービスを席巻している中、キュレーターを「ある分野に特化した見解がある人物」とすれば、当指標は同義になります。厳密にはその編集の良し悪しを評価されるキュレーターに対し、当指標で挙げる販売者の差別化はより人的魅力で支持を得るものです。

得たい結果は「あそこは安いから」ではなく「あの店長がいるから」という現象であり、ブランディングの最たるものでしょう。

広義ではセルフブランディングと同義であり、言うなれば「店長のセルフブランディング」としたほうがより的確かもしれません。
向き不向きはありますが、商品知識は当然として、自身の理念、スタッフの教育方針、社会貢献や、プライベートな側面など、愛されるキャラクターを公開する事で店長のブランディング、ひいては店舗のブランディングに寄与します。

特に店長の顔写真を多用する事で、極論「店の名前は忘れてしまったが、あの店長の顔は覚えている」という現象も発生します。
媒体はブログ、SNSを用い、サイト内から遷移させる手法が主流です。

競合性においては最も差別化しやすい指標の一つといえます。
顧客継続性では直接的にLTV化する大きな指標の一つと言えます。

総じてこの指標は、最も競合との差別化が可能で、かつ顧客継続性に寄与する強力な差別化となる指標です。


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